読書は知識を得るだけでなく、物語を楽しんだり、自分にはなかった考え方に触れたりと、さまざまなものを得られます。
しかし、読書を始めたばかりだと、
「1日何分くらい読めば効果があるの?」
「毎日読んだ方がいい?」
「どれくらい続ければ効果を実感できる?」
と気になりますよね。
結論からいうと、読書の効果を感じるまでの時間は、何を「効果」と考えるかによって違います。
そのため、「1日○分読めば、○日後にすべての効果が出る」といった一律の目安はありません。
例えば、新しい情報を知ったり、物語を楽しんだり、知らなかった考え方に触れたりすることなら、1回の読書でも感じることができます。
一方で、知識を少しずつ蓄積したり、さまざまな言葉や表現に触れたり、読書そのものに慣れたりすることは、ある程度続ける中で変化に気づく場合もあります。
今回は、読書の効果はどれくらいの時間・期間・頻度で感じられるのかについて、「1日何分」「毎日読む必要はあるのか」「何日・何か月で実感できるのか」に分けて紹介します。
この記事でわかること
- 読書は1日何分くらいすればいいのか
- 読書は毎日しないと効果がないのか
- 読書の効果を実感するまでにどれくらいかかるのか
読書の効果を感じるまでの時間は「何を効果とするか」で違う
読書の効果を考えるときに、まず意識したいのが「どのような効果を求めているのか」です。
同じ読書でも、新しい情報を知ることと、知識が少しずつ蓄積していくことでは、効果を感じるまでの時間が違います。
そのため、「何分読めば効果があるのか」を考える前に、まずは読書から何を得たいのかを分けて考えてみましょう。
読んだその場でも得られるもの
読書には、1回本を読んだだけでも得られるものがあります。
例えば、
- 知らなかった情報を知る
- 新しい考え方に触れる
- 物語を楽しむ
- 登場人物や筆者の視点に触れる
といったものです。
「今まで知らなかったことを知った」
「この考え方は面白い」
「続きが気になる」
という感覚も、読書から得られるものの一つです。
こうしたものは、何週間、何か月と続けなくても、1回の読書で感じることができます。
続ける中で変化に気づくもの
一方で、読書を続ける中で少しずつ変化に気づくものもあります。
例えば、
- 知識が少しずつ増えていく
- さまざまな言葉や表現に触れる
- 以前より本を読みやすく感じる
- 生活の中で本を読むことに慣れる
といったものです。
こうした変化は、「今日30分読んだから明日から急に変わる」というものではありません。
読む本の内容や読書の目的、これまでの読書経験などによっても感じ方は変わります。
そのため、読書の効果を得るために必要な時間を一つの数字で決めることはできません。
大切なのは、「何分読んだか」だけを見るのではなく、自分が読書から何を得たいのかを考えることです。
1日何分読めば効果がある?30分以上は必須ではない
「読書の効果を得るには、1日30分くらい読んだ方がいいのでは?」
と考える方もいると思います。
しかし、読書の効果を得るために「1日30分以上読まなければならない」とする根拠は確認できません。
読む目的や得たいものによっても違うため、30分という時間を読書効果の基準にする必要はありません。
「30分」という数字はどう考えればいい?
読書に関する調査では、「30分」という数字が出てくることがあります。
例えば、英国の成人4,000人以上を対象にした読書に関する調査では、週30分以上本を読む人と読まない人を比較しています。
ただし、これは「1日30分読めば読書効果が出る」と証明した研究ではありません。
調査で見られた傾向から、
- 「読書には毎日30分以上必要」
- 「30分未満では意味がない」
と判断することはできません。
また、インターネットでは「6分読書するとストレスが大幅に減る」といった数字を見かけることもあります。
しかし、仮に短時間の読書によって一時的なストレスの変化が見られたとしても、それを知識の蓄積や語彙、読書習慣などすべての読書効果に必要な時間として考えることはできません。
「○分」という数字だけを見るのではなく、何について調べた数字なのかを見ることが大切です。
1日10分でも読む意味はある
「読書をするなら、ある程度まとまった時間が必要なのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、1日に10分ほどしか時間が取れなくても、本を読み進めたり、新しい情報や物語に触れたりすることはできます。
私自身、社会人になってから読書を始め、10年以上にわたって読書を続けています。
ただ、いつもまとまった読書時間を確保できているわけではありません。
例えば、2022年に購入した『狼と香辛料』1〜17巻収録のKindle合本版は、子どもが寝てから自分が寝るまでの5〜10分ほどを使って少しずつ読み進めました。
読破するまで約4年半かかりましたが、私の場合は、まとまった時間が取れなくても短い読書時間を積み重ねることで、最後まで読み切ることができました。
もちろん、「1日5〜10分が最適な読書時間」という意味でも、5〜10分読めば特定の効果が得られるという意味でもありません。
あくまで、毎回まとまった時間を確保できなくても、短い時間を積み重ねながら読書を続けることはできるという私自身の一例です。

『狼と香辛料』を読了後にAmazonへ投稿したレビュー。約4年半かけて少しずつ読み続けた体験を書いています。
30分読める日は30分、10分しか取れない日は10分でも構いません。
「○分以上読まなければ意味がない」と時間にこだわるよりも、自分の生活の中で無理なく読める時間を使って、少しずつ読み進めていく方が続けやすいと思います。
読書は毎日しないと効果がない?
読書は毎日した方がいいのか、気になる方もいると思います。
結論からいうと、読書の効果を得るために、必ず毎日読まなければならないわけではありません。
「毎日読むこと」そのものを、読書効果が出る条件と考える必要はありません。
毎日読むメリットは読書時間を積み重ねやすいこと
毎日読書するメリットの一つは、本に触れる機会を作りやすいことです。
例えば、1日10分でも毎日本を開けば、読まない日が続く場合と比べて、本を読み進める時間は積み重なっていきます。
ただし、これは「毎日読めば必ず効果が高くなる」という意味ではありません。
読書から何を得られるかは、読む本の内容や目的、読み方などによっても変わります。
毎日読んでいるという事実だけで、
- 記憶力が必ず高くなる
- 語彙力が必ず上がる
- 頭が良くなる
- ストレスが必ず減る
と考えるのは適切ではありません。
毎日読むことの良さは、特別な効果が発生することよりも、読書する機会を作りやすく、本に触れる時間を積み重ねやすいことにあると考えた方が分かりやすいです。
毎日読めない日があっても問題ない
仕事や家事、育児などで忙しいと、毎日読書するのが難しいこともあります。
私自身も、毎日必ず同じ時間だけ本を読んでいるわけではありません。
読める日は読んで、時間が取れない日は無理に読まないこともあります。
「毎日読まなければ意味がない」と考えてしまうと、1日読めなかっただけで続けるのが嫌になってしまうかもしれません。
毎日読むことよりも、自分の生活に合わせて読書を続けられることの方が大切です。
例えば、
- 平日は10分だけ読む
- 時間がある日にまとめて読む
- 寝る前に少しだけ読む
- 週末を中心に読む
といった読み方でも構いません。
「毎日」という回数にこだわるよりも、自分が無理なく続けられる頻度を見つけてみてください。
何日・何か月で読書効果を実感できる?
「読書を始めて、どれくらい続ければ効果を実感できるの?」
という疑問もあると思います。
ここでも、「○日続ければ効果が出る」「○か月読めば実感できる」と一律に決めることはできません。
読書から何を得たいのかによって、実感するまでの時間が違うからです。
知識や楽しさは1回の読書でも感じられる
例えば、
- 知らなかったことを知った
- 自分とは違う考え方に触れた
- 物語が面白かった
- 仕事や生活に使えそうな情報が見つかった
といったことなら、1冊を読み終える前でも感じることがあります。
私自身も、ビジネス書や経済・投資、自己啓発、小説、ライトノベルなど、さまざまなジャンルの本を読んできました。
本によって得られるものは違いますが、「こんな考え方があるのか」「これは使えそうだな」と感じることは、読み始めたその日でもあります。
知識の蓄積や読書への慣れに一律の期間はない
一方で、
- さまざまな本から知識が積み重なってきた
- 以前より本を読みやすくなった
- 自然に本を手に取るようになった
- 過去に読んだ内容と新しく読んだ内容がつながった
といった変化は、1回の読書だけでは分かりにくい場合があります。
ただし、「21日」「66日」「3か月」などの数字を、そのまま読書効果を実感するまでの目安にすることはできません。
習慣形成について調べた研究があったとしても、それがそのまま「○日読書すれば、読書の効果を実感できる」という意味になるわけではありません。
読む本の内容や難しさ、読書する頻度、これまでの読書経験、そして何を「効果」と考えているかによって変わります。
「まだ○日しか読んでいないから効果がない」あるいは、「○か月読んだから必ず効果があるはず」と期間だけで判断せず、本を読む前と比べて、自分にどのような変化があったのかを考えてみてください。
読書効果は冊数より「何が変わったか」で考える
読書の効果を考えるとき、
「何冊読めば効果があるの?」
「年間100冊くらい読まないと意味がない?」
と、読んだ冊数が気になることもあると思います。
しかし、読書の効果を冊数だけで判断する必要はありません。
同じ1冊でも、本の内容や読む目的によって得られるものは違います。
また、たくさん読んだからといって、必ず大きな変化を実感できるとは限りません。
目的によって「効果」の確認方法も変わる
読書の効果を実感したいときは、読んだ冊数よりも「本を読む前と比べて何が変わったか」を考えてみると分かりやすいです。
例えば、知識を得るために本を読んでいるなら、
- 知らなかったことを知ることができた
- 読んだ内容を仕事や生活で使えた
- 以前よりその分野について説明できるようになった
といった変化があります。
小説やライトノベルなどを楽しむことが目的なら、
- 物語を楽しめた
- 続きが読みたいと思えた
- 自分とは違う考え方や世界に触れられた
ということも十分に読書から得られたものです。
また、読書そのものを続けたいのであれば、
- 以前より本を開く機会が増えた
- 少しの空き時間でも読めるようになった
- 長い本でも少しずつ読み進められるようになった
といった変化を見ることもできます。
私自身、社会人になってから10年以上読書を続けていますが、「何冊読んだから急に何かが変わった」と感じたわけではありません。
ビジネス書や経済・投資の本から知識を得ることもあれば、小説やライトノベルを純粋に楽しむこともあります。
そのため、「○冊読めば効果が出る」という数字を目標にするより、自分が読書から何を得たいのかを考える方が大切だと思います。
冊数や読書時間は、読書を続けた記録としては分かりやすい数字です。
それだけで効果を判断せず、読む前と比べて自分にどのような変化があったのかも振り返ってみてください。
ある程度続けても効果を感じないときは
読書をある程度続けているのに、
「読んでいるけれど何も変わった気がしない」
「本を読んでも身についている感じがしない」
と思うこともあるでしょう。
その場合も、単純に「読書時間が足りないから」とは限りません。
例えば、知識を身につけたいと思っているのに、自分の目的とはあまり関係のない本を読んでいれば、期待していた効果は感じにくいかもしれません。
また、読書によって得られた変化が小さく、自分では気づいていない場合もあります。
まずは、
- 何を目的に読んでいるのか
- どのような変化を期待しているのか
- 実際に読む前と比べて変わったことはないか
を振り返ってみてください。
それでも「読書を続けているのに効果を感じない」と悩んでいる場合は、時間以外の原因について読書しても効果がないと感じる理由も確認してみてください。
「もっと長く読めばいい」と読書時間だけを増やす前に、なぜ効果を感じられないのかを整理してみることも大切です。
まとめ:何分読むかより、何を得たいかを考えよう
読書の効果を感じるまでの時間は、何を「効果」と考えるかによって違います。
新しい情報を知ったり、物語を楽しんだりすることなら、1回の読書でも得られます。
一方で、知識の蓄積や読書への慣れなどは、読書を続ける中で少しずつ変化に気づく場合があります。
そのため、
- 1日30分以上読まなければ意味がない
- 毎日読まなければ効果がない
- ○日続ければ必ず効果を実感できる
- ○冊読めば効果が出る
と、一つの数字だけで考える必要はありません。
何分読むか、何日続けるかだけにこだわらず、自分は読書から何を得たいのか、読む前と比べて何が変わったのかを振り返ってみてください。
自分の生活に合わせながら、無理のないペースで読書を続けていきましょう。