「年収が高い人は読書量が多い」という話を耳にして、自分も読書を始めてみたいけれど、一体どんな本を読めばいいのか迷っていませんか?
せっかく貴重な時間を使って本を読むなら、高年収の人が普段どのようなジャンルを選んでいるのか、参考にしてみたいと考える方もいると思います。
実際、年収や世帯年収が異なるグループを比較した調査では、月に1冊以上本を読む人の割合や、よく読むジャンルに違いが見られた例があります。
ただし、ここで注意したいのが、「年収が高い人に読書習慣がある」ことと、「読書をすれば年収が上がる」ことは同じではないという点です。
また、「年収1,000万円以上」と一口にいっても、個人年収を比較した調査と世帯年収を比較した調査では対象が違います。
調査年や対象者、質問内容が違えば結果も変わるため、数字だけを切り取って「高年収者はこの本を読む」と決めつけることはできません。
この記事では、年収と読書ジャンルの関係について、以下のポイントを中心にお伝えします。
この記事でわかること
- 年収・世帯年収によって読書量に違いは見られるのか
- 年収層によって、よく読む本のジャンルにどんな違いがあるのか
- 高年収層は本当に歴史や哲学ばかり読んでいるのか
- 「読書量と年収に関係がある」ことと「読書で年収が上がる」ことの違い
- 調査データを見るときに注意したい対象者や所得区分の違い
私自身は、社会人になってから読書を始め、10年以上にわたってビジネス書や経済・投資、自己啓発、小説、ライトノベルなど、さまざまなジャンルの本に触れてきました。
紙の本だけでなく、KindleやKindle Unlimited、Audibleなども利用しています。
実際のAudibleの再生履歴を見ても、投資やビジネスに関する本だけでなく、小説など複数のジャンルが並んでいます。

Audibleの実際の再生履歴。投資・ビジネス書から小説まで、ジャンルを問わず利用しています。
もちろん、これは私自身の読書経験であり、高年収者の読書傾向を示すデータではありません。
この記事で年収による違いを確認するときは、私の経験とは分けて、公開されている調査データをもとに見ていきます。
「高年収の人が読んでいるから、このジャンルを読めばいい」と考えるのではなく、実際の調査ではどの程度の違いが確認されているのかを知るための参考にしてみてください。
年収と読書ジャンルに関する最新調査データを徹底解説
「お金持ちは本を読む」という話はよく聞きますが、実際に年収によって読書量や読むジャンルに違いはあるのでしょうか。
まずは、日本全体の読書状況と、年収・世帯年収別に行われた調査を分けて見ていきます。
平均的な読書量を文化庁の調査から確認
まず、日本全体ではどのくらい本が読まれているのでしょうか。
文化庁が実施した令和5年度「国語に関する世論調査」では、1か月に本を「読まない」と回答した人は62.6%でした。
一方、1か月に1冊以上読む人を合計すると36.9%です。
この調査でいう「本」には電子書籍が含まれていますが、雑誌や漫画は含まれていません。
ただし、令和5年度調査では過去の調査から調査方法も変更されています。
そのため、過去の数字と単純に比較するのではなく、現在の全国的な読書状況を知る一つの基準として見るのがよいでしょう。
では、年収によって読書量に違いはあるのでしょうか。
パーソルキャリアが2019年に実施した年収1,000万円台と400万円台の会社員を比較した調査があります。
この調査では、一都三県に住む会社員800人を、
- 個人年収1,000万円〜1,100万円未満:400人
- 個人年収400万円〜500万円未満:400人
に分けて比較しています。
月に1冊以上本を読む人の割合は、
- 年収1,000万円台:63.4%
- 年収400万円台:55.4%
という結果でした。
この調査では、年収1,000万円台のグループのほうが1冊以上読む人の割合は高くなっています。
ただし、「年収が高いから本を読むようになった」のか、「読書をしたから年収が高くなった」のかまでは、この調査から判断できません。
さらに、調査対象は会社員で、経営者・役員・フリーランスは除かれています。
年齢構成も、年収1,000万円台は30〜50代、年収400万円台は20〜40代となっているため、この結果だけで日本人全体の年収と読書量の関係を断定することはできません。
個人年収・世帯年収の調査では読むジャンルにも違いが見られる
もう一つ参考になるのが、audiobook.jpを運営するオトバンクが2022年に行った「おとなの読書習慣調査2022」です。
こちらは個人年収ではなく、20〜69歳の男女800人を、
- 世帯年収1,000万円以上:400人
- 世帯年収500万円〜600万円未満:400人
に分けたインターネット調査です。
月に1冊以上読む人は、
- 世帯年収1,000万円以上:63%
- 世帯年収500万円〜600万円未満:50%
でした。
こちらの調査でも、世帯年収1,000万円以上のグループのほうが、月に1冊以上読む人の割合は高くなっています。
ジャンルを見ると、パーソルキャリアとオトバンクの調査はいずれも、比較した両グループで「小説」が最も多いという結果でした。
一方、ビジネス書など一部のジャンルでは、年収層によって回答割合に違いも見られます。
ここで紹介した調査は、調査年、対象者、年齢、個人年収か世帯年収かといった条件が異なります。
年収と読書の関係を見るときは、数字だけでなく、「誰を対象に、どのような質問をした調査なのか」まで確認することが大切です。
調査データから見る高年収層の読書ジャンル
では、具体的に高年収層はどのようなジャンルの本を読んでいるのでしょうか。
「高年収の人は、歴史や哲学、ビジネス書などを多く読んでいる」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、今回確認した調査を見ると、高年収層だからといって、特定のジャンルばかり読んでいるわけではありません。
年収1,000万円台でも最もよく読むジャンルは「小説」
パーソルキャリアの調査で「最もよく読む本のジャンル」を聞いたところ、年収1,000万円台、年収400万円台ともに最も多かったのは「小説」でした。
つまり、
「高年収の人は、ビジネス書や難しい教養書ばかり読んでいる」
というわけではありません。
オトバンクが行った世帯年収別の調査でも、世帯年収1,000万円以上、500万円〜600万円未満の両グループで、最も多かったジャンルは小説でした。
2つの調査は、
- 個人年収と世帯年収
- 対象となる年代
- 質問方法
などが異なるため、結果をそのまま一つにまとめることはできません。
それでも、少なくとも今回確認した調査では、「高年収になると小説を読まなくなる」「歴史や哲学ばかり読むようになる」といった傾向は確認できませんでした。
年収層で差が見られたのはビジネス書などの割合
一方で、年収層によって差が見られたジャンルもあります。
パーソルキャリアの調査では、ビジネス書を最もよく読むと回答した割合が、
- 年収1,000万円台:26.6%
- 年収400万円台:8.5%
となっています。
この調査の範囲では、年収1,000万円台の会社員のほうが、ビジネス書をよく読むと回答した割合が高くなっています。
ただし、ここから、
「ビジネス書を読めば年収1,000万円になれる」
と考えることはできません。
仕事上の立場や職種、年齢、必要とされる知識などが違うことで、読む本にも差が出ている可能性があります。
同じ調査で漫画を最もよく読むと回答した割合は、
- 年収1,000万円台:2.3%
- 年収400万円台:20.0%
でした。
これも「漫画を読むと年収が低くなる」という意味ではありません。
あくまで、調査対象となった2つのグループで、最もよく読むジャンルの回答割合に違いがあったという結果です。
年収と読書ジャンルの関係を見るときは、こうした違いを「原因」として捉えるのではなく、その集団で確認された傾向として見る必要があります。
読書習慣と年収アップの関連性はどこまで本当なのか
「本を読めば年収が上がる」という話を聞くことがあります。
しかし、今回確認した調査から分かるのは、年収が異なるグループで読書量や読むジャンルに違いが見られたというところまでです。
「読書をしたから年収が上がった」という因果関係まで確認されたわけではありません。
年齢、職種、役職、学歴、働く環境など、年収に関係する要因は読書以外にも数多くあります。
一方で、自分が仕事や生活で知りたいことがあるときに、本から情報を得ることはできます。
年収アップを目的に無理に多読するよりも、今の自分に必要な知識や、興味を持てるテーマから読むほうが、私自身は続けやすいと感じています。
忙しいときはスキマ時間を読書に使う方法もある
「本を読みたいけれど、まとまった時間が取れない」
という方もいると思います。
私自身も、毎回まとまった読書時間を確保できるわけではありません。
そんなときは、
- 通勤や移動の時間
- 予定までの待ち時間
- 家事の合間
- 就寝前の短い時間
などを使って少しずつ読む方法もあります。
大切なのは、高年収の人の読書時間をそのまま真似することではありません。
- 「毎日30分読まなければならない」
- 「月に何冊も読まなければならない」
と決めてしまうと、読書そのものが負担になることもあります。
私自身、まとまった時間が取れないときは、短い時間でも読み進めています。
数ページだけでも読み続ければ、長い本を読み終えることはできます。
読書量と年収の数字だけを追うのではなく、自分の生活の中で続けられる読み方を見つけることを優先してみてください。
移動や家事の時間には電子書籍やオーディオブックも使える
紙の本だけでなく、電子書籍やオーディオブックを使うと、本を開きにくい時間でも読書を続けやすくなります。
ここでは、年収との関係ではなく、自分の生活に合わせて本に触れる方法を増やすための選択肢として紹介します。
- 電子書籍(Kindleなど)
スマートフォンやタブレット、Kindle端末などで本を読めるため、紙の本を何冊も持ち歩かなくても読書できます。
私自身もKindleを利用しており、気になる本をすぐに読み始められる点は便利だと感じています。
また、Kindle Unlimitedの読み放題対象作品であれば、普段は選ばないジャンルを試すときにも利用できます。
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- オーディオブック(Audibleなど)
オーディオブックは、本を開かずに音声で内容を聴けるサービスです。
私自身もAudibleを利用しており、車での移動中など、本を開けない時間に使っています。
ビジネス書や経済・投資の本だけでなく、小説なども聴いているため、読むジャンルによって紙・電子書籍・音声を使い分けるのも一つの方法です。
倍速再生にも対応していますが、速く聴けば内容をより理解できるとは限りません。
自分が内容を追える速度で利用するほうがよいでしょう。
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紙の本も含めて、自分が読書を続けやすい方法を選ぶための選択肢として使ってみてください。
ジャンルごとに見る「読書が仕事に与える影響」とは
ここまで、年収によって読書量や読むジャンルに違いが見られる調査を紹介してきました。
ただし、特定のジャンルを読めば年収が上がるわけではありません。
ここでは、それぞれのジャンルをどのような目的で読めるのかという視点で見ていきます。
ビジネス書や専門書は仕事の疑問を調べるために使える
ビジネス書や専門書は、仕事で分からないことや、もう少し深く知りたいテーマを調べるときに使いやすいジャンルです。
例えば、
- マーケティングについて知りたい
- 会計や経済の基本を理解したい
- プロジェクトの進め方を学びたい
- 自分の仕事に必要な専門知識を深めたい
といった目的がある場合です。
本を読んだだけで仕事の成果が出るわけではありません。
それでも、
「今の仕事に当てはめるとどうなるだろう?」
「自分の場合はどこまで使えるだろう?」
と考えながら読むことで、仕事について考える材料にはなります。
私自身もビジネス書や経済・投資の本を読むことがありますが、書かれている内容をすべてそのまま取り入れるわけではありません。
自分の状況に合う部分があるかを考えながら読むようにしています。
小説などの娯楽ジャンルも読書の選択肢
年収と読書ジャンルの関係を調べていると、ビジネス書や専門書に目が向きやすいかもしれません。
しかし、今回紹介した年収別の調査では、年収1,000万円台を含め、最もよく読むジャンルとして「小説」を挙げた人が多いという結果も出ています。
つまり、高年収だからといって、仕事に直接関係する本ばかりを読んでいるわけではありません。
私自身も、ビジネス書や経済・投資の本だけではなく、小説やライトノベルを読んできました。
知識を得るために読む本もあれば、「続きが気になる」という理由で読む本もあります。
すべての読書を、
「仕事に役立つか」
「年収につながるか」
という基準だけで選ぶ必要はないと私は考えています。
年収別の読書ジャンルは本を選ぶときの参考にはなりますが、最後は自分が何を知りたいのか、何を読みたいのかを基準に選ぶのがよいでしょう。
年収別の読書ジャンル調査を見るときに注意したいポイント
年収別の調査を見るときは、結果だけでなく、対象者や年収区分、質問方法も確認しておきたいところです。
個人年収と世帯年収は分けて考える
今回紹介した調査でも、パーソルキャリアとオトバンクでは「年収」の意味が違います。
パーソルキャリアの調査は、本人の個人年収によってグループを分けています。
一方、オトバンクの調査は、世帯全体の年収による比較です。
例えば、共働き世帯で世帯年収が1,000万円を超えていても、本人の個人年収が1,000万円以上とは限りません。
そのため、「年収1,000万円以上の人は○○を読む」という結果を見るときは、個人年収なのか世帯年収なのかを確認する必要があります。
年齢や職業など他の条件も結果に影響する可能性がある
年収以外の条件にも注意が必要です。
例えば、パーソルキャリアの調査では、一都三県に住む会社員を対象としており、経営者、役員、フリーランスなどは対象に含まれていません。
また、比較している2つの年収層では対象となる年代も同じではありません。
年齢が違えば、
- 仕事で求められる知識
- 役職や仕事内容
- 自由に使える時間
- 読書以外の趣味
なども違う可能性があります。
つまり、調査結果に違いがあったとしても、その違いがすべて「年収」だけによって生まれたとは限りません。
経営者や投資家の読書例は、年収別の傾向とは分けて考える
年収と読書ジャンルを調べていると、経営者や投資家が読んでいる本を紹介する情報もよく見かけます。
ただし、特定の経営者や投資家が読んでいる本と、高年収層全体の読書傾向は同じものではありません。
例えば、ある経営者が歴史書を読んでいたとしても、それだけで「高年収の人は歴史書をよく読む」とはいえません。
個人の読書例は、その人の仕事や興味、考え方を知る参考にはなりますが、年収層全体の傾向を確認するには、対象人数や年収区分が明らかな調査データを見る必要があります。
一方で、
「実際の経営者や投資家はどんな本を読んでいるの?」
という点が気になる方は、成功者が実際に読んでいるジャンルや読書例はこちらで、本人が公開している読書リストや発言をもとに整理しています。
年収別の調査と実在人物の読書例は分けて見ることで、必要以上に一般化せず参考にできます。
まとめ:読書ジャンルと年収の関係は「傾向」として見る
ここまで、年収と読書ジャンルの関係について、公開されている調査データをもとに見てきました。
最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。
【今回のまとめ】
- 年収・世帯年収が高いグループのほうが、月に1冊以上本を読む割合が高かった調査はある
- 一方で、「読書をしたから年収が高くなった」という因果関係まで確認されたわけではない
- 高年収層でも、小説はよく読まれているジャンルだった
- ビジネス書など、一部のジャンルでは年収層による回答割合の違いが確認されている
- 個人年収と世帯年収、年齢、職業など、調査条件の違いも確認する必要がある
「高年収の人は歴史や哲学ばかり読んでいる」
「ビジネス書をたくさん読めば年収が上がる」
といったイメージを持っていた方もいるかもしれません。
しかし、今回確認した調査を見ると、実際の読書傾向はそれほど単純ではありません。
年収別の読書データは、「高年収になるために何を読めばいいのか」を決めるものではなく、「年収の異なるグループでは、読書量やジャンルにどのような違いが見られたのか」を知るための参考として見るのがよいでしょう。
私自身も、ビジネス書や経済・投資だけでなく、小説やライトノベルなど複数のジャンルを読んできました。
すべての本を年収や仕事につなげる必要はないと思っています。
気になるテーマがあるなら、まずは自分が知りたいこと、興味を持てることから一冊選んでみてください。
自分に合った方法で読書を続ける
紙の本だけでなく、電子書籍やオーディオブックを利用すると、生活に合わせて読書方法を選べます。
私自身もKindle UnlimitedやAudibleを利用していますが、普段は選ばない本を試したいときや、本を開けない時間にも読書を続けたいときの選択肢として利用しています。
Kindle Unlimitedが気になる方は、まず自分が読みたい本やジャンルが読み放題対象になっているか確認してみてください。
▼Kindle Unlimitedの対象作品・利用条件を確認する(PR)
Kindle Unlimitedの対象作品・利用条件を確認する
また、通勤や家事、車での移動など、本を開きにくい時間に聴きたい場合はAudibleという方法もあります。
こちらも、自分の生活の中で使いやすいかどうかを基準にしてみてください。
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